【パーキンソン病とは?】~体が思うように動かない、その原因とは~
パーキンソン病は、脳の神経伝達物質「ドーパミン」の不足によって起こる神経変性疾患です。
特に運動のコントロールが難しくなり、体の動きが徐々に鈍くなる特徴があります。
中高年以降に発症することが多く、進行性の病気ですが、早期発見・適切な治療・リハビリにより、日常生活の質を維持することが可能です。
主な症状
パーキンソン病の代表的な4大症状は以下の通りです。

• 振戦(しんせん):手や足が震える(特に安静時)
• 筋固縮(きんこしゅく):筋肉がこわばり、動きがぎこちなくなる
• 動作緩慢(どうさかんまん):動作が遅くなり、反応が鈍くなる
• 姿勢反射障害:バランスが取りにくくなり、転びやすくなる
他にも、表情が乏しくなる、字が小さくなる、便秘、抑うつ、睡眠障害などの非運動症状も見られます。
原因
脳の中にある「黒質(こくしつ)」という部分の神経細胞が減少し、ドーパミンという神経伝達物質が不足することで、運動の調整がうまくいかなくなります。
原因ははっきりとはわかっていませんが、加齢や遺伝的な要素、環境因子などが関与していると考えられています。
治療と対応
■ 薬物療法
ドーパミンを補う薬や、ドーパミンの働きを助ける薬が処方されます。症状に合わせて調整が必要です。
■ リハビリテーション

• 運動療法:関節の柔軟性・筋力・バランスを維持するための訓練
• 作業療法:日常生活動作(食事・着替え・移動など)の練習
• 言語療法:話しづらさや飲み込みづらさへの対応
リハビリを継続することで、生活の自立を支える力になります。
■ 環境整備・生活の工夫

• 転倒防止のための家具配置や手すり設置
• 杖や歩行器の活用
• 食事や着替えをしやすくする工夫(滑り止め、マジックテープ等)
まとめ
パーキンソン病は、日常生活にさまざまな影響を及ぼしますが、本人の意欲・家族や周囲の理解・専門職のサポートにより、前向きに暮らすことが可能です。
早めの受診と、継続的なケア・リハビリで、自分らしい生活を支えていきましょう。
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