保険外リハビリを利用する人に多い疾患とは?その背景とニーズを解説

近年、保険外リハビリの需要が高まっています。

特に脳卒中後遺症をはじめとする神経疾患や、術後・慢性疾患の回復を目指す人々が多く利用しています。

では、実際にどのような疾患の方が利用しやすいのか?その背景とともに詳しく解説します。

保険外リハビリを利用する理由

公的な医療保険や介護保険ではリハビリに期限があるため、十分な回復を目指しているにもかかわらず途中で打ち切られてしまうことが少なくありません。

また、専門的なリハビリを希望する場合、公的サービスだけでは対応が難しいケースもあります。

特に以下のような理由から保険外リハビリが選ばれています。

医療保険のリハビリ期限(180日ルール)を超えても継続したい

介護保険のリハビリだけでは回数や内容が不十分

より専門的で質の高いリハビリを受けたい

回復の可能性を最大限に引き出したい

これらの背景から、特定の疾患の患者さんが保険外リハビリを選ぶ傾向にあります。

保険外リハビリを利用することが多い疾患

脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)

▶ 主な理由

脳卒中はリハビリの効果が大きい疾患ですが、医療保険のリハビリは発症後180日で制限されるため、多くの人が継続したリハビリを求めています。

▶ よくある後遺症とリハビリの内容

片麻痺 → 麻痺側の機能回復・歩行訓練

高次脳機能障害 → 認知トレーニング・日常生活支援

失語症・構音障害 → 言語療法

▶ 保険外リハビリのメリット

• 患者さんの目標に応じたオーダーメイドリハビリ

• マッサージや電気刺激療法など、施設ごとの特色あるアプローチ

• 介護保険のリハビリでは補えない「運動量」を確保

脊髄損傷

▶ 主な理由

脊髄損傷では麻痺の程度によって回復が異なりますが、リハビリが長期間必要になります。しかし、公的なリハビリでは十分な期間サポートを受けられないことが多いのが現状です。

▶ リハビリの目的

歩行能力の改善(軽度麻痺の場合)

車椅子操作や日常生活動作の訓練

二次障害(拘縮・筋力低下)の予防

▶ 保険外リハビリのメリット

• 長期的なトレーニングを継続できる

• ロボットリハビリや最先端機器を使用できる施設もある

パーキンソン病などの神経変性疾患

▶ 主な理由

パーキンソン病や筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの神経難病は進行性のため、定期的なリハビリが重要です。

しかし、介護保険のリハビリだけでは運動量が不足することが多く、保険外リハビリを利用する人が増えています。

▶ リハビリの目的

• 筋力低下を防ぐトレーニング

• 姿勢・バランス訓練

• 歩行能力の維持

▶ 保険外リハビリのメリット

• 進行を遅らせるための定期的な運動療法が可能

• 一人ひとりの症状に合わせた個別指導が受けられる

変形性関節症・人工関節置換術

▶ 主な理由

変形性膝関節症や股関節症で人工関節を入れた後、医療保険のリハビリ期間が終了しても機能回復を続けたい人が多くいます。

▶ リハビリの目的

関節の可動域を広げる

筋力を強化し、転倒を予防する

痛みを軽減し、日常生活を快適にする

▶ 保険外リハビリのメリット

• 痛みを軽減するための運動療法を継続できる

• 自宅でできるセルフケアの指導が充実

脳性麻痺や発達障害(小児)

▶ 主な理由

小児リハビリは発達段階に応じて長期間必要ですが、公的なサービスではリハビリの回数や時間が限られているため、保険外リハビリを活用する家庭が増えています。

▶ リハビリの目的

• 姿勢や歩行の改善

• 日常生活動作のトレーニング

• 認知・言語の発達支援

▶ 保険外リハビリのメリット

• 家庭での関わり方を具体的に学べる

• 最新のリハビリ機器や専門プログラムを利用可能

廃用症候群

▶ 主な理由

上記のような疾患を患い、退院後に活動量が極端に減少してしまうことで、体力低下・筋力低下・関節拘縮など、二次的障害が生じ、

廃用症候群に移行してしまう場合が多くあります。

このような場合、リハビリ期限が切れていることが多く、保険外リハビリを利用する方が多くなります。

▶ リハビリの目的

• 離床時間の拡大、活動量の増加

• 日常生活動作を通しての全身の体力向上

• 活動量増加に伴う認知機能の賦活

▶ 保険外リハビリのメリット

• まず慣れた環境で活動量を増やすことができる

• 保険内リハビリとも併用し、リハビリの回数を増やすことができる

まとめ

保険外リハビリは、**「もっとリハビリを続けたい」「質の高いリハビリを受けたい」**というニーズに応えるための選択肢として重要な役割を果たしています。

特に、脳卒中後遺症、脊髄損傷、神経変性疾患、人工関節手術後、小児の発達障害廃用症候群などの方々が多く利用している傾向にあります。

今後、保険外リハビリの選択肢やサービスの質が向上することで、より多くの人が適切なリハビリを受けられる環境が整うことが期待されます。

リハビリを検討している方は、まずは自分に合ったサービスを探し、専門家に相談してみることをおすすめします!

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homereha

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