脳画像のスライスレベルの見方を解説!抑えるべきポイントは?

脳の各レベルにおけるスライス同定は、解剖学的構造の詳細な理解を深めるために重要です。

ここでは、各スライスレベルでの特徴的な構造と抑えるべきポイントを解説します。

*脳画像は「画像診断cafe」と「病気がみえる.vol7 脳・神経」より引用

↑臨床でも非常に役立つツールなので非常におすすめです↑

皮質レベル

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皮質レベルは、脳の最も外側の部分であり、さまざまな高次機能に関わる領域です。

このレベルでは、前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉といった脳の各領域が見られ、それぞれが異なる機能を担っています。

皮質は灰白質で構成され、認知や運動、感情の調節などを担当します。

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半卵円中心レベル

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半卵円中心(centrum semiovale)レベルは、皮質のすぐ下にあり、白質の多い領域です。

ここは脳の両半球をつなぐ神経線維束が集まっており、皮質から脊髄に向かう運動情報や、脊髄から皮質に向かう感覚情報が通過します。

半卵円中心は白質病変や脱髄疾患の評価において重要な指標となる部分です。

側脳室天井レベル

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側脳室天井(roof of the lateral ventricles)レベルでは、脳室システムの上部を観察します。

ここでは、側脳室が明瞭に見え、脳室の形状や拡大の有無が評価されます。

脳脊髄液が流れる側脳室は、脳圧の指標としても重要で、水頭症など脳室の拡大を伴う病態がある場合に注目される領域です。

モンロー孔レベル

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モンロー孔(Monro foramen)レベルでは、左右の側脳室から第三脳室に脳脊髄液が流れる部分を観察します。

この孔が狭くなると脳脊髄液の循環が阻害され、脳室が拡大することによって水頭症が発生するリスクがあります。

このため、モンロー孔の評価は水頭症や脳圧の異常に関連する疾患の診断に重要です。

中脳レベル

中脳

中脳(midbrain)レベルでは、赤核、黒質、動眼神経核などが見られ、運動制御や感覚処理、視覚・聴覚の調節に関与します。

特に黒質はパーキンソン病に関与しており、この部位に異常があると運動障害が発生します。

MRIやCTでこの部位を評価することで、運動機能に関わる異常の有無が確認できます。

橋レベル

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橋(pons)レベルは、脳幹の中部に位置し、脳と小脳、脊髄をつなぐ役割を果たしています。

このレベルには顔面神経や聴神経の核があり、顔面の運動や聴覚に関する機能を持っています。

橋の異常は、顔面麻痺や聴覚障害、さらには意識障害を引き起こすことがあります。

延髄レベル

延髄

延髄(medulla oblongata)レベルでは、生命維持に関わる心拍、呼吸、血圧などの制御中枢が位置しています。

ここでの障害は、生命維持機能に直結するため、非常に重要な領域です。

また、脊髄との接続部でもあるため、体幹の感覚や運動機能の調節にも関与しています。

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